感染症と癌。

こんにちは、Moogleです。思いつきエントリーです。こんなタイトルですが、がん患者さんが感染症にかかりやすいとかにくいとかそういうお話ではありませんので予めお断り申し上げます。

感染症と癌って似てませんか?

感染症の創薬研究って大事だよな、アビガンとか注目集めているけどマダマダやるべきことあるよね、、、と妄想していたら、ふと「この状況は何かに似てるぞ」ってふと思ったのです。

それは、癌に対する創薬研究。


感染症
原因癌化(増殖)外来病原体の寄生(増殖)
発症突如発症する突如発症する
感染性遺伝性があるものもある容易に他者へ伝染する
予防生活習慣の変容(禁煙など)一部の感染症に対してのみワクチン
生活習慣の変容(マスクなど)
変異様々な変異を持った癌が出現宿主への感染を繰り返し変異株が出現
古典的お薬核酸アナログ核酸アナログ
病原体の機能タンパク制御
今後の創薬分子標的薬分子標的薬
感染症と癌の比較表(無理やり当てはめてる感がありますがご了承を…)

この両疾患の根幹には、「自らと異なる<生物>が体内に存在すること」が病態形成の第一歩という共通項があるので、(大変大雑把な素人意見で恐縮ですが)似ているところもあるのだろうとは思っています。
もちろん厳密には、癌は”元自分”の細胞が癌化しますし、感染症はそもそも哺乳動物細胞とは異なる外来の病原体が原因です。癌は生命予後に非常に大きなインパクトがあり、感染症は自然治癒も十分ありえます。ですので、両疾患群は全く一緒の性質ではないです。

一方で、SARS-CoV2の変異獲得を見ていると、彼らの機能部位に変異が入っている報告も出てきています。そうなると、ワクチンも効果が十分に発揮できるか分かりません。また今後は治療薬が出ても耐性ウイルスの出現も十分に考えられます。時間的なスケールが異なるもののマクロに捉えると癌と非常に似た状況だなぁと、個人的に思った次第です(専門家からすると乱暴な捉え方ですみません)

コロナ後の創薬

製薬企業は各社、重点領域に絞って研究開発を行っています。中でも抗がん剤の開発は多くの会社が熱心に取り組んでいる印象があります。今回のCOVID19感染拡大で分かったことは、「我々は未だ全く感染症に太刀打ち出来ていない。これまでにも流行したコロナウイルスのワクチンさえも開発できていなかった」ということです。そして、これから続くであろう病原体ゲノムの変異との戦い。癌に酷似していませんか(と個人的には思います)。感染症のたちが悪いところは、伝染していき多くの人・社会に大きな負のインパクトを与えるところです。今後、バイオテックや製薬企業はCSRでもなく「本気ビジネス」として感染症治療薬の開発に取り組まれる会社も増えてくるでしょう。SARS-CoV2については、ここまで拡大すると実質的な抑え込みは現実的にかなり難しく、インフルエンザウイルスのように共生していくことになるだろうと個人的な印象を持っています。ですので、幾らかの会社では「今のファッション」ではなく恒常的にSARS、MERSといった抗コロナウイルス薬を始め感染症創薬に取り組むことになるのだろうと推測します。

まとめ

創薬、薬品開発に関係する方々は、自分は神経変性疾患の創薬をしています!自己免疫疾患の医薬品開発をしています!など、特定の疾患や分子に関わることが多いと思います。

これからは、注目している標的や得られた化合物が感染症の症状を抑制できないのか、というようにより視野を広げて創薬・日々のお仕事に関わることが大切なように思います。これまでは、その対象が癌であることが多かったように個人的に感じますが、今後は感染症についても大きな関心を持つことも良いかもしれませんね。パーキンソン病の化合物を見出したと思いきや感染症症状に効果が見いだせることもあるかも。

創薬、医薬品開発や育薬に関わる以上、自分たちは公衆衛生の維持・向上に関与している一員であると改めて認識しました。公衆衛生の危機には正しく関心を持ち、新しい事・知らないことを学び、広い視野を持ち日々のお仕事に落とし込むことが大切だなと感じています。

(最後は癌も感染症も関係ないまとめになってしまった…)